【感想】ギルティ 沈黙を味わう90分
2020.02.02 DVDにて鑑賞
作品情報
- 公開日 2018年6月14日
- 上映時間 85分
- 監督 グスタフ・モーラー
- 主要キャスト ヤコブ・セーダーグレン
- 予告編
- 公式サイト
あらすじ
警察の緊急電話オペレーターの主人公のもとに、話の噛み合わない女性から電話がくる。よくよく聴いてみると、謎の男に車で誘拐されており、娘と電話している設定で警察に通報してきたらしい。
各部署と連携を取りながら、電話だけで彼女を救うことは出来るのか。
感想
沈黙が最も重い表現
この映画は下記三つのシーンしかない
- 考え込んでる沈黙
- 電話がつながるまでの待ち
- 電話中
88分と短い映画なのに、一番多い表現が沈黙。黙って考えている主人公を、ただ真摯に写すシーンが映画の大部分を占める。
沈黙は最も重い表現だなぁ。
沈黙に意味がありすぎて、ずっと気が休まらない。休憩ゼロ。めっちゃ準備して映画観始めてください。どっと疲れます。90分未満とは思えない疲労感でヘトヘト。そして120%な満足感。
ワンシチュエーションものの中でも結構な快作ですぞ。
想像力バトルのための土俵づくりが上手い
声でしか話が進まないため、沈黙では映画が止まる。しかも毎回電話を切りオペレーター用のヘッドホンを外し、沈黙に入る。完全なターン制で、はっきり緩急が分かれていて安心して楽しめる。
その間に観客も主人公と考えさせられる。キャッチコピーにある「試されるのはあなたの想像力」通り、ここまでの情報を咀嚼し、存分に想像しながら進めていける。これが本作の楽しみ方。
ストーリーはネタバレ厳禁。絶対に気をつけて。想像力勝負を全力で挑むが吉です。
まとめ
めっちゃ良質なワンシチュエーション90分映画です。『オンザハイウェイ』『リミット』以上に重みがあって、僕は一番好きです。
採点 82点