メエメエ博士の映画レビューブログ

初心者の映画感想ブログ、ここにあります(ネタバレが多いです)

メエメエ博士のエィガレビューブログ

【感想】MAKE US DREAM ジェラードも人間

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2018/12/31 アマプラ鑑賞

私はもともとサッカー観戦が好きで、特に海外サッカー、特にプレミアリーグは昔からちょくちょく観ていました。

そんな僕にとってスティーブンジェラードといえば、小学校高学年から中学ぐらいまで、世代ど真ん中ヒーロー。

全局面に顔を出しどのプレーも一級品。からの代名詞キック力。リヴァプール=ジェラードとしてウイイレでみんな使いまくってました。(当時個人的にはランパード派だったんだけども)

アマプラでジェラードの映画が配信されていると情報が流れてきたので今年最後の映画として鑑賞。

あらすじ

ここに一人の神がいる。スティーブンジェラード。イングランドプレミアリーグのリヴァプールFCに8歳から加入し、リヴァプールの全てを20年近く背負ってきた男。この映画はサポーターから崇められる伝説の選手、スティーブンジェラードを人間に戻す物語。

感想

スティーブンジェラードの弱さを打ち出す

スティーブンジェラードは歴代サッカー界で一番といってもクラブ愛やキャプテンシーで語られる選手だろう。そのぐらい世界一の実力と認められる選手であったにもかかわらず、移籍を断り続けルーツのクラブを支え続けた。

生え抜きのスター選手って他のクラブにもいるけど、ここまで不運というか泥舟に乗らされ続けた印象の人は居ない。

なので、普段の論調としては「凋落するクラブを一人支えるスーパーマン」として描かれがち。

しかし今作では全編にわかって「マジ泥舟できつかったわ」と語られる。これが本当に見応えある。

ジェラード時代のリヴァプールってマジで散々。これは動かしようのない事実。世の中でのサッカー・プレミアリーグの立ち位置が変わり、スター選手一人や現場だけでは勝てなくなってしまった。そんな潮流の変化に乗り遅れ、選手層は極薄。

そこでもなお上位に食らいつけたのはジェラードが居たから。そこでの苦労を120パーセント描いてくれる本作は、サポーターも納得する。

辛く長い人生だからこそあの瞬間がある

ドキュメンタリーとしてはとても暗い作り。常に辛い。画として明るい試合も、試練の場なので辛い。サッカーの90分走り続けて歓喜の瞬間が少しあるかないかという残酷な部分を存分に味わえる。

辛いトンネルを抜けて生まれるのがあの「イスタンブールの奇跡」である。だからこその歓喜・パワー。早くたどり着いてくれ、と観ていて必死でした。

サポーターなら分かってるんだけど、映画のクライマックスはあのスリップになっちゃう。なので悲しいことが分かっている後半は観ていて辛かった。気をつけろしっかりトラップしろって思いながら観てました。

あと試合映像にスタジアルのサポーターのスマホで撮ったブレブレ、でも本物の熱が入っている動画を頻繁に差し込むので、映画におけるサッカー演出としてもダレさせずにとても良い

まとめ

「スティーブンジェラード100ゴール」というそのままの100ゴール集DVDがあるんだけど、ただのゴール集じゃなく工夫されていてこっちもいい出来。数年前の誕生日にもらいました。

今作の内容は、スティーブンジェラードに興味を持ってる人なら想像つく内容。でもやはり本人がまじめに「辛かった」と吐露し、実際に辛そうな映像を観ちゃうとより愛着が増します。

観たらそのあと全員YouTubeでゴール集見るでしょう。

今年最後の映画にふさわしい、一人の偉大な人間の人生を感じさせる重みのある一本でした。

採点 65点

【ネタバレ感想】シェイプ・オブ・ウォーター 僕も最上の愛見出したい

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2018/12/29 渋谷アップリンク 見逃し企画

あらすじ

幼い頃の虐待で声が出せない主人公イライザ。今は政府の極秘施設で深夜清掃員をしながら一人暮らし。隣人の売れない画家ジャイルズと、同僚と黒人ゼルダと関わりながら小さく暮らしていた。
ある日極秘施設に実験体の魚人が搬送される。施設から酷い扱いを受けていた。イライザは清掃に入った際にたまたま接触し、言葉を話せない者同士こころを通わせていく。

しかしその後解剖されることを知ったイライザは、阻止するため魚人を脱出させようとする。

感想

僕のばかやろう

半年ぐらい前にこのブログにも書いた映画好きの方に勧められたのに「相手が人間じゃなくても恋愛もの観たくねぇよ」と反射的に拒絶してた今作。

ばかやろう!メエメエのばーか!
こんな特徴的で美しくて素晴らしい作品をスルーしてたなんて。

アップリンクが見逃した映画特集やってくれなきゃ観てなかったよ。 DVDじゃ手に取らんだろうし、味わえてなかった。危ない。

よくこの映画に対して「こんな作品二度と出てこない」って言葉が出てくるけど、本当そう!良い意味で万人にとって本当にそうだわ。

みんな辛い、みんな愛欲しい

観る前は、魚人とパッとしない女性のラブロマンスって設定が突飛なだけでそれ以上の上積みないのかと思ってた。

後半になってくると魚人って設定がそこまで異質じゃ無くなってくる。主人公側の登場人物みんなが同じように虐げられた弱者で、魚人も一見突飛なだけで弱者って共通点を表に出したに過ぎないから。

となりの画家も、ロシアのスパイも、同僚の清掃係も人生に閉塞感を感じている。志を持っていても現状は自分の思い描く成功とは離れたとこにいる。

主人公は人生の目的があるわけでもなく、日々をひらすら生きているが満たされてはいない。でもこれが人生だと同じ日常をコピーしながら時間を進めている。境遇を考えるとここまでも虐げられてきただろう。

そこに降りてきた別生物。姿形は違う。違うからこそ分かり合えたと画家に必死で伝えるシーンから泣いてたよ。そして弱者同士だから、その重みを感じちゃってどうしても無視できない。

多数の弱者の人生が、ようやく見つけた最上の愛のために収斂している様子は、まったく映画をダラけさせない。

普遍的で最上の愛の形ってこれ

見た目のインパクトがあるだけで、とてつもなく普遍的な愛の姿を見せてくれるのよ。だからこれは誰もが共感できる、夢中になれる恋愛ものなんです。

周りはカップルばかりだったけど、一人映画を観ているあなた(私)もいわば半魚人で、現状世の中とうまく調和せず隔離されているようなものかもしれない。

カップルのあいつもこんな最上の愛の形と比べたら、となりのこいつとはうまく行ってるとは言い切れない弱者かもしれない。もしかしたらね…

どんな人も求めている生命と生命の繋がりの形を、目の前の魚人と主人公が奇跡的に育んでいく。それも素晴らしい演出のもと

これが1800円?安すぎ

良い映画を観たときに必ず思って、毎回書いている気がするけど「映画ってすごい!」
魚人と主人公の心のやりとりをみて、我々が本能で求めている普遍的な愛を観客は心で感じられる。
愛を見るたびに涙が止まらなかったです。おそらくあのスクリーンで一番の涙量出してた。

あとこの監督だからやっぱりさすがの画面でした。もうね、美しい!!としか言いようがない。美しかった。中盤の水、というか愛に満たされた画面が美しすぎる。こんな愛を人生で一度体感したい。

まとめ

目の前の人間とこころを通わせ、この愛を育もう。彼女居ないけどそんな現状は関係ない。置かれた立場ではなく、今この瞬間から丁寧に。

愛したい愛されたい。隣でこの映画観てたカップル達は今日パートナーを深く愛せるだろうなぁ

今年ベストを決めるにあたって観なかったことを後悔してたから観ましたけど、間違いなかったね。ランキングに必ず入ってくる。

採点 90点

【感想】ボヘミアン・ラプソディ 映画じゃなくてライブだった

久しぶりに投稿します。映画は月一回ぐらい観にいってました。
なかでも超話題作のこちらは、なんやかんや良かったので感想言いたい。観たの遅いんですけどね。

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18/12/15 シアタス調布
18/12/28 TOHOシネマズ新宿(応援上映)

感想

当初は映画熱も冷めてたので「まぁ観なくてもいいかな」とスルー。しかし特に映画好きでもない友人が興奮しながら「こればっかりは映画館でみないと!」と激推し。重い腰をあげて遅めの1回目観ました。

なんでしょうか。「ライブ体験をどれだけスクリーンに落とし込むかの勝負に勝った」って映画。決して面白くない。でも泣いちゃうよ。心打ち震えるよう。

音楽ライブと映画

好きなアーティストのライブ行って、デビューからのバックボーンを知ってるから他の人以上に深く曲が刺さる。アーティストの心情を勝手にクロスオーバーして打ち震える。

しかもライブに行く人は基本同じようにそのアーティストに詳しいから、一般人と比べた選民思想の一体感で己を消して大盛り上がりできる。そんな非日常体験の筆頭が音楽ライブ。

手軽に周りの目を気にせずわーわー騒いでマジ楽しい。僕も高橋優が好きでライブに何回か行きましたが、ライブ体験にお金を払う価値ある!というか七千円ぐらい安いよね。好きなアーティストのライブって。

クイーンプロパカンダ映画

映画の話に戻るけど、観客をクイーンライブ体験が深く刺さる信者にして、完璧な歌・ライブパフォーマンスをがっつりみせちゃう。映画という装置のパワーは、これを劇場全員に強制させるということ。

信者になれれば大興奮。なれなければ面白くない。この映画の加点ポイントは音楽ライブが持つ面白さであって、良い映画の味わい深さとかではない。クイーンプロパカンダ映像とライブの映画です。

最大限のクイーン体験ができる身体に、映画を使って育ててくれる。からの20分のライブエイド。これはずるいでしょ。

まじで面白くない。こんな映画まじで面白くないよ。
だってなんで泣いているのか、応援上映で手を上げ歌っているのか、帰ってYouTubeでライブエイドの実際の映像観てまた泣いているのか、分からねぇもん。

これだけ心を揺さぶられてもなお、「この映画ハンパねぇ」ではなく「この映画ずりぃわ」と言いつづけたい。

応援上映はよい

若者に人気もわかる。シンプルに若くてよく音楽フェス行ってるもん。行って手上げてるもんな。その楽しさを映画120分の後にそのまま味わうからね。

「DVDじゃだめ、劇場じゃないとだめな映画」って毎回言ってる気がする。でもこれなんてまさにまさにそうだよね。

あと、応援上映初めてだったけど、多分重めの観客だったと思う。三四郎ANN0で相田さんが話してた「ロジャーだけ応援おじさん」みたいな人居ないしペンライトもすくなかった。でも劇場で手あげて声出すのは新感覚だし、1回目でも応援上映でいいんじゃないかと。応援上映が映画の面白味を損なうことは絶対ないので。

まとめ

面白かったなぁ。ずりぃけど。

採点 80点

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【近況】アイデンティティが無くなった僕はどうしたらいいでしょうか

近況を書きたくなったのでここに書きます。
友人にも他SNSにも言えていないので、ここに書くしかないですね。

 

現状を一言で言うなら「燃え尽き症候群」なのかな

僕は中高大とずっと非リア街道を突っ走ってきました。陰キャとも陽キャともとれない中道の特徴の無い人間。自分の内部から生まれる興味関心が少なく、常に人を楽しませることや、人と話すことに夢中でした。

そんな僕は、昔から恋愛・結婚を人生の優先順位の一番上に置いていました。それがどうしても手に入らない。求めてもそのために努力してもまったくうまくいかない。そんな「どうしても彼女がほしい」って推進力が常に満タンな10年を過ごしてきました。

よく人から「エネルギッシュ・行動力がある」と言われます。振り返ってみるといろいろやってきたのは事実です。しかしその原動力になっているのは、「彼女がほしい」っていう無限のパワーであり、さまざまな行動ができたのも「満たされていない現状」に対する負のエネルギーが無尽蔵だったからです。

他者への関心が強いってのも、「彼女がほしい」という外部への関心がカンストしているので、そのままの流れで常にアンテナが他者や外部に向いていた22年間だったのです。

 

中高はまだまだ「彼女」という存在が比較的ぜいたく品だったため、自分が満たされてなかろうと、ほかの事へ負のエネルギーを向けるコントロールができていました。

それゆえに、「彼女を作り半同棲」のみを目的に始まった大学生活は散々でした。(半同棲への欲求の強さから、自分の学力以上の大学へ進めました。やはりパワーがすごい)

他の大学生は「彼女」を作れているのに、なぜ僕は作れないのか。なぜ半同棲ができないのか。2年間はどうしても半同棲がしたいと粘りましたが、ぼろぼろになってしまいました。それができない大学生活に何の意味も無いと、3年生にして不登校気味に。

晩年は大学に辿り着くまでにすれ違った男女ペアの数を数えて、ノートの右上に記録したり、普段からジャケットを着てモデルガンを内ポケットに入れて生活したり、大学のまったく違う学部の授業に一人参加してナンパしたりと、なかなか頭がおかしくなっておりました。

最終的には実家に戻りました。半同棲がしたいから一人暮らしのできる大学に行ったのに・・・「なりたかった大学生」を捨てる、理想の4年間を捨てる決断でした。

 

そして社会人1年目は、

「心機一転どうにか彼女を作りたい」と踏ん張って3人に振られましたが、最終的には彼女ができました。

彼女ができて2週間後の心境はこちらの記事

だせぇし今とは違う方向で萎えている男。

ここから現状は変わっております。今までの経験と、映画という存在のおかげで彼女に対してのギアを意図的に下げることに成功。彼女との関係はうまくいっていると思われます。(会う頻度など相手に合わせ続けてます。)

なので彼女関係はOK。

 

OKだからいま私は問題を抱えております。

ようやく主題に辿り着き来ました。

 

23年間の人生、陰キャ道を突き進み、下の立場から唾を吐きまくり、おなじ境遇の同士を引き連れレジスタンス活動をすることで日々生きました。人生の価値のもっとも上位に「彼女・結婚」を強く置いていたので、それが手に入らない日常にとてつもない苛立ちを感じておりました。そんな無限の負のパワーを元に、いろんなことをしでかすアグレッシブな人間。それが僕でした。

しかしもう満たされちゃいました。「人生の価値=彼女・結婚」と考える僕にとって、現状人生の幸せに寄与する行為は、彼女との関係を前に進めることだけです。

なので現状それ関連以外の行為に興味が持てません。普段であればいろんなことに前のめりに向かっていけるのに。「あぁ彼女ほしいなぁ」と愚痴りながら口や足を動かし続けられるのに。

 

日々支障が出ております。

なので人と話そうと思っても何も出てこない。それはそのはずです。今までは、自分の志向の根底に非リア・劣等感があって、その色眼鏡でみた社会を使った会話をしていた。それがまったく無くなっちゃったわけで、23年間で経験していなかった事態です。なんにも浮かばないし、何も自分の中に無い。まっしろな状態。

目の前の相手に大しても興味が沸かない。おそらく人生の目的をまた別のところにあると無意識下で思っていて、目の前の現状を重要視していない。その場に本気で向き合っていない。だから興味も話す内容も質問も出てこない。

仕事も映画もはっきり言うと上の空。すべてが2番手以下で、僕の求める人生と関係ないと思っちゃってる。

ここ最近も数本映画を観ましたが、本気で向かい合ってないのか感想が出てきません。揺り動かされない。昔は映画自体に言うことが無くても、それを見た自分を振れば言いたいことがあったんですけど。

 

他の新しい面白いものを常にさがしているんですが、何にも見つからない。そりゃそう。何に対しても真剣じゃない。真正面を向いてない。本当にだめな状態。

 

もう僕はしあわせになれないのでしょうか。

振り返ると昔から負のエネルギーの発電を極めてきました。大学とかつらすぎる状況でも、「彼女がほしい」という気持ちが強すぎて何でもやってました。

そんな適応を行った結果、正のエネルギーでは腐る肉体となってしまいました。

ということは、いまのままじゃ結局求めるものが手に入らずに求め続けているときが一番健全で面白いってことになっちゃう。いつになっても幸せになれない。

 

どうしたらいいんでしょう。誰と話しても盛り上がれません。半年前以前の僕を知っているひとは「つまんなくなったな」と絶対感じているはずです。そしてそれは自分でも感じます。

でもこれが僕が23年間求め続けてきた人生だとしたら。

この生活を捨てるわけにはいかないのです。

 

【感想】スーパー! スーパー完成度の高い、漢の生き様映画

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2018/08/15 鑑賞

スーパー!

感想を書きたい好きな映画第2弾

あらすじ

主人公のフランク。タッパはあるがブ男でハゲてていじめられっ子で、ハンバーガー屋で調理担当を行うパッとしない人生を送っていた。そんなフランクには二つの人生最上の瞬間がある。1つは逃亡中引ったくり犯の居場所を警察に教えたこと。もう1つは最愛の妻サラと結婚したこと。
ある日、妻のサラが姿を消す。必死で捜索すると、地元を仕切るドラッグディーラーと浮気していることがわかる。失意の中たまたまテレビで見たヒーローに感化され、自作ヒーロー「クリムゾンボルト」と名乗り町のちょい悪な人たちを片っ端からレンチで殴って成敗していくが…

感想

ただ主人公が暴走するだけ。それがいい。

この映画の最大の魅力は「結局ただ暴走するだけ」ってところ。いわば『タクドラ』と同じ方向性なのよね。ただの暴走に対してどれだけ応援できるかが映画の成否を決める

主人公はマジで冴えない。誰しも第一印象で直感的に分かる冴えなさ。そして分不相応な美人妻も見たらわかる、釣り合ってないやつやん。なので陰キャ主人公の人生最高の瞬間がそんな妻と結婚したことは心底理解できる。

高嶺の花を奇跡的に手に入れてしまったばかりに維持できない。妻はもっと良い妥当な男に浮気するし、主人公は人生全てを奪われてしまった。もう人生に意義が無い。主人公をどれだけの絶望に叩き落すことか簡単に想像つく。

絶望をトリガーに何かしらの形で爆発することはもう致し方ない。回避不可能。爆発の必然性がこれでもかと理解できる作りなので、爆発して暴走するだけの展開を前のめりに応援しちゃう。

爆発の仕方がだせぇ

そんな爆発が今作では自作ダサヒーローなのよ。ルックスもダサいし、やってる行為自体も低レベル。ぱっと見で分かる悪い行為を見つけると、赤く塗ったレンチで殴り掛かる。列への割り込み、ひったくり、役の売人、児童買春等々。

でも古今東西の一般人爆発ものってよく考えると行動自体はダサめ。一般人がやれることって爆発しても限られてくる。そんな普遍的な一般人のダサさを突き詰めると、ダサさだけでこれだけ見ごたえがあるものになる。今作は一般人爆発もの映画の極地といってもいい。

ダサいだけでなくとことん頭おかしい。前半は自分で自分を洗脳しちゃってるからもうフルスロットルで社会倫理をぶち壊していく。なんでもあり。ヒーローの自分は全くの別人で、暴行を知らん他人に見られようと関係ない。というかあんな内気な主人公がめっちゃアピールしながら番号丸見えのマイカーで帰っていく。

今までなんの取り柄も興味もエネルギーの矛先も無かった。あるとすれば妻との現状維持ぐらい。そんな男がヒーローになるんだと進んでいる時、間違いなくいっちばん輝いている。人が違う。これが生き様ということ。これが人間がひとつのことに盲信し取り憑かれる熱量。

あの主人公がここまで必死になれるということ。ダサくて程度が低くて何にも正しくないヒーロー像が、なんでか応援する対象になる。観ていて心地よく勇気付けられる。なんでなんでしょ。

ただのコメディを傑作に押し上げる相方ボルティ

主人公のヒーロー活動をいち早く嗅ぎつけ、ノリノリで相棒に立候補するリビー。

リビーは漫画ショップの店員で、主人公はただの客としてしか接点なし。で、主人公からはなんのアプローチもしていないのにゴリゴリに同調してくる。その結果ヒーロー憧れがすごすぎて自分も自作ヒーローボルティとなって行動を共にするんだけど、こいつがいろんな面でこの作品を傑作コメディにしてくれる。

終始主人公に対し、ヒーロー活動の後押しや励ましを行う無邪気な女の子。主人公を支えて、撃たれた時なんて銃創を手当てしてくれる。最後にはセックスすらしてくれるのだ。

ただここで同時に物悲しさすらを感じさせる。セックスするときはボルティとクリムゾンボルトって設定に過ぎない。なので嫌々な主人公に対し無理やりマスクを被せ逆レイプしちゃう。

人と人ではなく、爆発して行った行為の結果に好意を抱いているに過ぎない。『タクドラ』のラスト、タクシーに乗って来たベッツィみたいなもん。孤独や閉塞感から爆発した結果、ようやくリビーが心底寄り添ってくれたのに、それは本来の自分ではなく爆発後の幻影に寄り添ってくれているだけ。

もう主人公には前に進むしかない。その方向は人生最高の瞬間である妻を取り戻すしかない。この男には人生の選択肢が爆発するしかない。じゃなければ意義を失った腐った人生しかない。この追い込まれかた…異様に悲しいでしょ。なにがシャラップクライムだよ。かっけぇな

散り方最高ボルティ

この映画では主人公がダメージを食らうことが少ない。あんなに大暴れして社会秩序を乱しているのにも関わらずだ。中盤で足を撃たれるけど、相手の本部に考えなしで単身乗り込んだ結果で、代償としてはとっても小さい。なので見る人にとっては「あんな稚拙な行動とってもダメージの少ないご都合コメディなんだね」と軽く捉えられちゃう

そこで大事な役目を果たすのがボルティ。ヒーロー憧れがすごいので主人公以上に空想先行でやりたいことやる。「こういう攻撃したい!ヒーローならここでこうでしょ!」とか。そうしてガンショップでいろいろ買って主人公と本拠地に突っ込んで大暴れしようとする。

なんだけど大暴れそこそこに、主人公とボルティは敵にスパッと撃たれる。撃たれるぞーみたいなタメ無しに突然。で、二人は防弾チョッキを着ていて、ボルティなんて少し前に「重いなぁ~」見たいなこと言って主人公にたしなめられてる。主人公はその防弾チョッキに当たって命拾いするんだけど、ボルティに駆け寄ると防弾チョッキとか関係無しに頭をショットガンで打たれて、顔が半分になってるーー

なんとあっけなく、むごい死に方なんだろうか。あそこまで明るくすごい推進力で物語を引っ張っていたのに、こんな散り方あるかね。主人公なんてあんなに大暴れしてぜんぜん許されているのに、あんな可愛いボルティはテンションあげてすぐこんな終わり方かい。主人公の変わりに現実世界への代償を支払ったボルティ。

なんだろう。映画のフィクションと現実のバランスを上手にとってるというか、観客が「あぁそういうおもしろ世界観ね」ってギア入れていたのに急に引き戻される感覚。だからこそ主人公クリムゾンボルトの存在を手放しで「おもしろかっけー」で終わらせられず、生身の男のダサい爆発としてみちゃうのよ。

この感想書いていて、だれかに観てほしいならボルティの結末書く必要あるかなって悩んだけど、欲求に任せて書いちゃった。

 

まとめ

こうやってネタバレ気にせず好きな映画を言うときって、結局傑作の傑作部分をただ言ってるだけに過ぎないよねって思いながら言ってます。傑作すぎて言いたいから。にしても今回は要素を言い過ぎているなぁ。もうちょっとまとめたほうがいいですよ。

この映画の着地点もいいのよ。なんていうか完全な大甘ではなく現実的というか。結局ブ男の限界は指し示しつつも、最良を見つけたというか。最初から最後すべて含めて傑作です。

採点90点

 

ちなみに私の好きな映画ランキングはこちら

 

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【感想】機動警察パトレイバー 2 the Movie  日本テロ映画史上最高傑作

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2018/08/15 鑑賞

僕の好きな映画の中でも、まだこのブログに感想が無い作品が多くあります。初めて観た時の衝撃はフィルマークスに書いていたのですが、もうアカウントごと消えてしまってほんとに残念。なので本当に好きで書いておきたい作品だけ、改めて鑑賞して書きます。

その第1弾ならコレでしょう。
日本を舞台にしたテロ映画って幅なら間違いなく史上最高傑作。古今東西に広げても最上位クラスは間違いない一作です。

 

 

作品情報

 

あらすじ

横浜ベイブリッジにてミサイルによる爆破テロが起こる。現場で撮影されていたビデオを解析すると自衛隊機が映っていた。自衛隊・警察・政府を巻き込み情報が錯綜する中、警視庁特車二課の南雲後藤のもとに自衛隊調査部の荒川がやってくる。その男は事件の調査依頼を直接持ちかけてくるが・・・

 

感想

パトレイバーを知らないあなたに観てほしい

パトレイバー自体は不意に知って、なんとなくアニメを観始めたら日常系アニメとして面白くて3日ぐらいで一気見。そのあと新旧OVAも楽しんで、ようやく劇場版へ。

初めて観た時は驚きました。劇場版はアニメとかそこまでの流れ全く関係ない。キャラクターや設定は同じでも、レイバー(ロボット)が全然出てこない。アニメ版主人公だった野明と遊馬が全然出てこない。画のタッチが変わってお前誰やねんってなるくらい顔面が違う。

なのでアニメ版とかパトレイバー自体を知らなくても全然OK。劇場版1はまだ知ってたほうがいい部分もあったけど、今作の2はまるっきり別物です

全く知らない前提で観たとしても、最高のテロ映画であることには変わりません。だからパトレイバー知らなくても観よう!

日本を舞台にここまでのリアリティ

今作の最大の特徴は「日本でテロが起きたら」ってテーマを、徹底的にリアルに転がすところ。日本を舞台にしたら実写では出来ません。

まず政府、警察、自衛隊の三すくみの関係。普段は役割分担がなされて均衡を保ってますが有事にどうなるのか。次第にパワーバランスが変わっていく。

日本でド派手なドンパッチを繰り広げるわけではなく、平和以外の状況が想像できない日本社会に、1発のミサイルだけで戦争状態を想像させる。その後は日本が勝手に混乱して擬似戦争状態へ突き進んでいく。

 

物語の佳境まで基本的に犯人が何か明確な犯罪を行わない。やるのは最初に橋を落とすだけ。そのあとは政府側がひとりでに突き進んじゃう。その様子がとても納得できる。

普段から政府への不信感はゼロじゃなくて、「まぁなんかトラブルあったら、変なことになっちゃうだろうなぁ」とは想像つく。だからどんどんおかしな方向に進んでいくことを誰も止められず、いつの間に戦争になってる今作はとてもリアルなのよ!

『シンゴジラ』が好きな人は絶対好きです。あれは「ゴジラが日本に出たら」を徹底的にリアルに転がした結果を観て楽しむものですが、こっちは「日本でテロが起きたら」を転がした映画です。

 

その結果見慣れた東京が軍事的に封鎖されている。よくシリアとかパレスチナとかの紛争地域で街に住民と軍が同居している様子があるけど、あれが日本で起こる。そんなリアルな画が観られることにも価値がある。

途中にデジタル上だけを操作して爆撃テロを起こす。こここそが司令室・管制塔・パイロット・モニターの四者で進んでいく名シーン。これは観てください。この方法なら日本でも出来そうじゃんっていうリアリティが生み出す圧倒的な緊迫感。

終盤は映画的な展開。日本で大掛かりなテロがしっかり勃発。でも人が死ぬ描写はありません。道とか攻撃する時は見る限り封鎖されていて人が居なさそう。ようやく出動するパトレイバー。ここからはおまけみたいなもの。一応パトレイバーの映画だからね。

 

主人公後藤隊長のキャラクター

通常の主人公泉野明が所属する、特車二課隊長の後藤喜一が今作の主人公。

この人は温厚というかいろんなことに無気力。いろんなことを部下に任せてぽわっとしているように見える。しかし実は元々公安出身の切れ者で、頭が切れすぎるため「カミソリ後藤」と呼ばれていた。

なぜ特車二課に飛ばされたのか公にはなっていないが、自分の中で譲らない部分もあり策士過ぎる部分が垣間見えるため、上には嫌われるタイプであることは分かる。

このキャラクターはパトレイバーシリーズ全体を通しても、魅力の屋台骨。この人の組織だから特車二課が成立し、ほかのメンバーが活躍できる理由となる。でも今までは隊長であり主人公じゃなかった。

そんな後藤隊長の隊長ではなく、"カミソリ後藤"な部分をとっても楽しめるのが今作

一見よく分からない状況であっても、後藤隊長は理解して整理して提示してくれる。全てお見通しなのではないかというぐらい冷静で自分を見失わない。劇中どんな曲者が論理をこねくり回しても、それを否定せず理解した上で、後藤隊長の"正義"で応戦する。

後藤隊長が正しいことを言っていても、組織の論理で動かざるを得ないことは多い。そりゃぁただの公務員。しかし終盤この映画1番のシーンがあります。ようやく組織へ反旗を翻す場面。詳しくは観て欲しいんだけど、後藤隊長の「だから、遅すぎたと言ってるんだ!」は鳥肌たちますよ。

1ミリのマイナス点

少しだけ感じたマイナス点を挙げるならば、少しだけ説教くさい。くせぇわ。プンプンですよ。中盤なんて説教だけなのかと思うぐらい思想のやり合い。ここでの思想が映画全体を支配しているため無駄ではなく僕はすき。だけどテロ映画にこんなの求めてねぇよって人はつまらん時間が多いかもしれません。

 

まとめ

やっぱり名作ですわ。いろんな人にオススメしているんだけど、間違いなかった。なのでぜひ観ていただきたい。このジャンルの最高到達地点のひとつ。オススメしても誰かが見たって話を聞かないので、改めて鑑賞して感想書いてみました。

これ観て、気に入った人は旧OVAの『二課の一番長い日』を観ていただきたい。おそらく損はしません。

採点94点

 

 

ちなみに私の好きな映画ランキングはこちら
パト2は7位

www.meemeecinema.tokyo


 

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【ネタバレ感想】レディ・バード 偏差値45の等身大女性映画

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2018/08/13  シネマジャックアンドベティ鑑賞

 

あらすじ

17歳のサクラメント女子高生のクリスティンは"レディバード"と名乗るほどの思春期。比較的貧乏で特にこれといった取り柄もなく、大学進学も思い通りに行かなそう。そんな一般的アメリカンJKの、高校最後の1年間。

感想

ちょうど共感しやすいライン

主人公はちょっとキレやすくて、親に反抗して別の名前を名乗る、分かりやすく思春期ど真ん中。そして他の子より美人ってこともなく、社会階層も下の方。

ストーリーが進んでも特にパッとしない。多少もがくけども、劇的な努力をしたわけでもない。ちょっと良いなと思った男に一気に恋して、友達や趣味も変えカースト上位に擦り寄るけど、なんやかんやで結局無理。

ラストの着地点も全く劇的じゃない。とても普通。大学に夢持って上京してきたけど調子乗って急性アルコール中毒。

そんなキャラクターも展開も主人公の扱い方も全てが"特別でない"ってところがこの映画の魅力です。

偏差値50よりちょっと下、偏差値45の普通っていちばん共感しやすい最大公約数

 

でもさぁ

今作の魅力である偏差値45の共感しやすさって女性の中だけなんだよなぁ。それだけちょうど何も起こらないわけで、男の僕にはずっと退屈。思春期女のバカとヒステリックを観て「あぁよかった」ってなるかボケ

きわめつけは成長しない母親。思春期女と対比して、根っこの部分の人間としての成熟や家族愛は常に見せてくれる。良い人だけどお金の面で失敗した夫と、社会人デビューにつまづいた息子とうるせぇ娘を支えている。

だけど常にお前もうるせぇ。やっぱり女性ってうるせぇんだな。あれだけ行動面で尊敬できるキャラであってもこれだけうるせぇなんて。すーぐイラつく叫ぶキレる。

で最後の最後までうるせぇし素直にならない。父親が拾ってこなかったら仲直りは娘の成長待ちかよ。何見せられてんねん。作品を通じて変化がみたいのよ。途中ちょっと良くなったかなって思ったのにどうしたどうした。

 

監督を調べてみると

監督はグレタ・ガーウィグ。女優やんと思ったら脚本とか書いてたのね。そしてあの0点映画の金字塔『フランシス・ハ』の主演・共同脚本。あぁ繋がってきました
ああいうこういう映画ほんと苦手なんですよ。面白さを感受できない。今作は調べたら避けられた地雷でした。

まとめ

世の中で高評価で、映画好き界隈でもオススメされてる今作。でも僕にとってダメなタイプの映画でした。今後こういうの避けようよ。
青春系は僻みがすごくてもうやめようだ。カースト上位に擦り寄る女みると吐き気がして辛い。

僕もセックスしてぇなぁ。23.5才だけど人生で1回しかしたことねぇよ。いいなぁ。この人は僕を受け入れてくれた。愛されているってまやかしでいいから感じたい。

採点 25点

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【映画館漂流記】シネマ・ジャック&ベティ ずっと行きたかった劇場

2018/08/13 訪問

すごい久しぶりの映画館紹介。就職で上京して以降都内の名画座やミニシアターに行ってたんだけど、人が多く写真を撮るのがはばかられ、全くしていなかったこの企画。

今回神奈川のずっと行きたかったところに行けたので、忘れないように書いておきます。

 

シネマ・ジャック&ベティ
Cinema Jack and Betty

所在地:横浜市中区若葉町3-5-1

最寄り駅:京急 黄金町駅

 

f:id:meimeihakase1234:20180813192706j:image外観

f:id:meimeihakase1234:20180813192728j:image入り口

f:id:meimeihakase1234:20180813192749j:image入り口からフライヤーがいっぱい

f:id:meimeihakase1234:20180813192822j:imagef:id:meimeihakase1234:20180813192825j:imageもともと「横浜名画座」という映画館だったらしく、同じ立地にシネマジャック&ベティを開いたとこと。その名残を残し歴史を体感させてくれます。

f:id:meimeihakase1234:20180813193057j:imagef:id:meimeihakase1234:20180813193101j:image公開中の各作品について細かく掘り下げたお手製の展示が見応えあり。

 

待合室などは少なめですが、スペースを最大限に生かしてあって不満はありません。

 

f:id:meimeihakase1234:20180813193309j:image全国ミニシアターの輪。回りたいなぁ。

 

不満点は黄金街が歓楽街で、昼間なんもない。ふらっと入れるカフェも見当たらず時間潰しに戸惑いました。それぐらいですね。

 

良い映画館です。近くにあったらお気に入りとして通うレベルに。

 

 

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【ネタバレ感想】ミッション:インポッシブル/フォールアウト 劇場版ファイト一発

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2018/08/07 シアタス調布にて鑑賞

ミッションインポッシブルは僕にとってまぁまぁ思い出深いシリーズ。
特に前作『ローグ・ネイション』はいろいろ思い出される。

夢いっぱいで始めた大学生活がうまくいかないが、夢をあきらめきれず水戸で粘っていた2年半にピリオドを打ち、実家に帰りただひたすら4年で卒業することに舵を切った大学3年生の夏休み。何かしたいなぁって18切符買ってなんとなくで仙台まで一人旅。そこで夜ふらふらと映画館に入って観たのが『ローグ・ネイション』

めちゃめちゃおもしろくて、興奮しながら見知らぬ仙台歩いてホテル帰ったなぁ。

そしてその旅の帰りの電車の中で、とっても大事なものを失うきっかけとなるアプリに出会ってしまうんだよなぁ…

映画と関係ない自分語りが長いです。公開当日は仕事の都合で観られず日曜日に鑑賞してきました。

 

あらすじ

IMFのエージェントイーサン・ハントと彼のチームは、盗まれた3つのプルトニウムの回収を⽬前にしていた。だが、突如現れた何者かの策略でルーサーの命が危険にさらされ、二者択一の末イーサンハントは仲間を選び、プルトニウムを奪われてしまう。

イーサンとIMFチームは、プルトニウムを再び奪い返し、複数の都市の“同時核爆発を未然に防ぐ新たなミッション”を受ける。しかし今回もCIA首を突っ込み、敏腕エージェントのウォーカーを監視役に同⾏させる。対立しながらもミッションを遂行しようとするが、前作の女スパイであるイルサも介入し任務は難航を極めていく・・・

感想

確実で安定感抜群なシリーズ

今回もしっかりタイトル通り「インポッシブルなミッションに向き合うトム班」よくこうも毎回いろんな形の極限ミッションを作り出すよなぁ。

今作はテクノロジーよりフィジカルで魅せる。ストーリーを前に進めるスパイならではのスーパーハイテク機器。そんなんあるんか!って出すだけで驚かしてくれるMIシリーズの醍醐味。『ゴーストプロトコル』『ローグ・ネイション』では顕著でしたが、今回はほぼ無し。出てくるのは今実際にありそうな機械のハイテク版で、突飛なものはなし。

その分クルーズトムの「頑張ってんなぁ!!」が120%で味わえます。スタントマンを使わず頑張ってる効果があるのかは分かりませんが、クルーズトムは何でか画が持つよね。

分かりやすく言えばこの人ならリポビタンDのCMを2時間できる。 今作はまさに最上のファイト一発を楽しめる140分。「ギリギリの状態で、精神力・根性・機転を使ってトムが歯を食いしばる、全力ダッシュ、周りを良く見る。そして切り抜ける」この映画を一言で言いきっただけやん。そんな感じです。

僕は前作のほうが好き

今作もちろん良かったので好みの問題です。僕はローグ・ネイションのほうが好きだなぁ。

今作は「イーサンハントとその仲間たち」感が強い。悪い言い方をするなら「イーサンハントにおんぶに抱っこ」って見えちゃって・・・それだけ不可能なミッションだったんだけども。

前作とかその前とかは、IMFのイーサンハントチームとしてそれぞれが適材適所で動きながら、実働の部分をイーサンハントがやってのけるって感じ。それこそがプロのチーム感。なのでスーパーマンハントでも無理な部分をハイテク機器や解析などを持ってきたあげてサポートする。サポートの重要性があまり見えない今作。

今作はハントの周りが有能じゃない素人でもうまくいきそうな展開ばかり。素人でもハントへ命を預けられる「絶対的な信頼」さえあればストーリーは成り立ちそう。だから残念。

ルーサーやペイジーである意味が・・・。もちろんその二人だから長年の信頼があって解決するのはわかるけど。

なんだろう、別の言葉にするなら「プロのチーム感」が無いが「ファミリー感」はあふれる映画でした。

シリーズ総決算の1作となる

今後もシリーズは続くと思うが、今作はここまでの6作の総決算でしょう。
すべての登場人物やしがらみを上手に清算した。イーサンハント周辺の人々がまとまっていくファミリー感が強く、どこかワイスピのようにも感じる。

次回作はフラットでさらに何でもできるような状態になってます。今から楽しみですねー

まとめ

「そんなのアリかよ」をアリなんですって納得させるクルーズトムの説得力。それを最大限に生かすストーリー・演出・役どころって考えると代表作であり続けるだろうなぁ。やっぱり面白いわ。

個人的には前作のほうが「他のメンバーの特色」と「ハイテク機器が話を進める部分」があって好きでした。あとヘリシーン長くてダレた

でもやっぱりハズレない。公開されたら問答無用で見て良いシリーズでした。

採点 82点

 

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【ネタバレ感想】ウインド・リバー 雰囲気づくり抜群の良作

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2018/07/28 シネマート新宿

あらすじ

雪に閉ざされたワイオミング州のとある土地。ここはネイティブアメリカンが追いやられた土地でもある。そこで若い女性の遺体が発見された。死因は10キロ走ったために起こった肺胞の出血が寒さで固まった末の窒息死。
捜査のためFBIの新人捜査官が派遣される。しかしよそ者は煙たがられ進まない。そこで地元のハンターへ捜査協力を依頼する。

感想

土地・背景を交えた雰囲気づくり文句無し

今回の舞台は『ファーゴ』が思い出される一面雪景色。主人公たちの行動はまず天候を見ながら進む。人間は雪を含めた環境に支配されている。その無力感が映画全体に漂い、舞台を最大限生かしきる。

そこにネイティブアメリカンという存在が絡まってくる。僕は日本人で教養もないのでその文化的背景を完全には分かりませんが、それでも白人とネイティブアメリカンの隔たりをビンビン感じさせ、ストーリーが一筋縄でいかないことに納得いく。

個人的・社会的背景の言葉ではない形での伝え方が絶品。肌感覚で分からせる演出が秀逸なので、突発的に大げんかになるんだけど、「なんでよ?冷静に話し合えばそんな難しい話じゃないじゃん」とは全くならない。なのでメインストーリーが弱めなのに退屈しない。

よそ者と住民の対比構造が綺麗

よそ者FBI捜査官はことごとく障壁に引っかかる。対して住民たちは「はいはいいつものことよ」って態度で至って冷静沈着に対処していく。この対比構造に拍車をかけるのが、この映画によそ者はFBI捜査官の1人しか出ていないことだ。これが素晴らしい。

土地も人も、それが正義だっていう支配がえげつない。なんせ映画ではたった1人の人間だけが異端なんだから。そして観ている我々もそっち側。綺麗に絶望的で受け入れるしかない。でもそれってもしこの舞台に実際行ってもそうなるわけで、同じ感覚を肌で感じられる今作は良作です。

沈黙と爆発の緩急がハンパねぇ

この監督は毎回そうらしいけど、今作も緊迫感の演出がハンパない。しーんとしてたはずなのに、いつのまにか何が起こるか分からない身体に力が入る状況に。
そして何か起こったときの音量が大きい。発砲音とかスノーモービルの音とか、雪原の静けさに慣れているからかめっちゃデカい。その緩急で見入っちゃう。没入感が強くてあっという間に終劇を迎えますよ。

まとめ

あーまた別世界に連れて行ってもらえました。この監督が脚本の『ボーダーライン』も『最後の追跡』も観ていないので、観ようと思います。
いやーひとつひとつの行動の重さがすごくて見入っちゃったなぁ。面白かった。

採点 84点

【ネタバレ無し感想】カメラを止めるな 良作だけに…

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2018/07/27 チネチッタ川崎にて鑑賞

2週前の週末に見ようと思ったら空いてなくて、そのまま放置していたら関係各所より大評判来ちゃって慌てて鑑賞。

観るために初めて川崎に来ました。三日前ぐらいに席予約したので、台風とはつゆ知らず大雨に当たりながらの移動。この作品は一刻も早く観なくてはならないとの危機感で後悔はありません。

が、やはり観るのがおせぇ。遅すぎた。

 

今回はネタバレ無しですが、ぼやっとした感想は言いたいのでなんとなく言います。

伊集院光が馬鹿力で「あらすじもジャンル分けも全てネタバレになっちゃうから、何にも入れずに観たほうがいい」といった内容を話していたので、気にする人は入れちゃダメだってー

ぼやっと感想

これを最初に見た人は興奮してオーガズムに達してただろうなぁ

俳優も監督も全てが無名。それもそのはず。監督&俳優養成スクール・ENBUゼミナールのシネマプロジェクトってやつの製作作品らしい。

そんなハードルが最も低い状態でこの作品観せられたら腰抜かす。本当に普通に面白い(ものすごい褒め言葉)。90分しっかり面白い。

今、半歩踏み込んだ感想1回打ち込んだんだけど、「これすらネタバレかー この情報すら入れずに観たほうがいいんだろうなぁ」ってなって消しました。

この作品を公開最序盤で観た人はダイヤの原石掘り当てた興奮があったろうなぁ。たまたま付けてた深夜テレビで流れてた単発ドラマがクッソ面白かったみたいな。僕個人では放送禁止2をたまたまリアタイで観てそれ以来大ファンですが、その上位互換の感動だろうなぁ。

騒ぎすぎではある。

上映開始最序盤で観たときの興奮は想像するに容易い。でそれを知って観に行っても驚ける面白さは本作にある。ただ低いハードルを越えただけの佳作ではない。本当に面白い良作です。でももう損益分岐点に近づいているかな。

これだけ騒がれる面白さが確実あるんだけど騒がれすぎて。一世風靡しているのでそれを受けていくとね。

大丈夫面白いから損ではない。
でも、無理に川崎まで行って観たり、二度観る必要は無い。
8月入ればシネコンでやるから。そうしたら観ましょう。ネタバレには気をつけて。

まとめ

良い。良いよー。映画に対して何の文句もつけられません。ただ観るのが遅せぇ。映画情報に対してアンテナを張らなくてはと自戒しました。

採点82点

【ネタバレ感想】ブリグズビー・ベア 今年ベスト作品

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2018/07/27 ヒューマントラストシネマ渋谷にて鑑賞

あらすじ

両親と3人暮らしをしている25歳主人公は、外の世界へ出られない。外は毒ガスにあふれて生活できずシェルターの中のみで生きてきた。そんな彼の楽しみはブリグズビーベアという子供向け番組を毎週観ること。狭い世界の彼にはブリグズビーベアが全てだった。

ある日突然謎の兵士が家に押し入り、両親を連れ去っていく。彼は25年間誘拐されており、両親は誘拐犯として逮捕されてしまった。本当の両親と25年ぶりに再会し、新しい真っ当な生活を始めるのだが…

 

感想

新時代のニューシネマパラダイス

見終わった心身の興奮は初めてニューシネマパラダイス観た時と一緒。「あぁ自分が好きなことを信じても良いんだな」って勇気づけられてる。

「好きなことを信じていい」って、映像作品好きを題材にした映画で嫌味なく言われたら、映画好きにはこれ以上なくスッと入ってきちゃう。

最初はルックスの面白さや明らかな子供向け作品風の映像に笑ってた僕は、ラストのビジュアル的にはあまり変わってない同じような映像で泣いてました。しっかりと拭わないといけないぐらいに。

 

あなたもブリグズビーベアの世界に監禁されちゃう

この映画がなんでこんなに入ってくるんだろうなぁって考えると、徹底的に大人な現実世界の論理を排除してくれているから。

序盤主人公はブリグズビーベアの世界に閉じ込められてる。現実の世界なのに『トゥルーマン・ショー』みたいに全てが制御された世界。普通ならある刺激や規則が無い。その結果ブリグズビーベアだけで世界も主人公も構成されてしまっている。

そんな世界を飛び出し一般社会に出てくるんだけど、主人公の出せる引き出しも興味も全てブリグズビーベア。なのでもちろん社会には適合できない。ここまでは至って当たり前の話。

そこから、年代の近い人・同じセンスを持ったネット上の人・演劇に昔情熱を燃やした大人とかが感化されていく。一番障壁となる家族や医者、警察などのお堅い国家権力サイドも認めていきどんどん輪が大きくなっていく。

なぜそんなおかしなものを認め感化されていくのか。そこにうるさい大人びた論理は介在してない。あるのは「ブリグズビーベア本来の魅力」と「主人公の"好き"という気持ち」だけ。これこそがこの映画の肝です。素晴らしい。

大人のお説教はあっても、主人公は大人を論理で説得したりしない。ただひたすらやりたいんだ、好きなんだだけで突っ走る。主人公の建設的な前向きなセリフって、ブリグズビーベア関連以外無いんじゃないかって思えるほど何にも言わない。言葉ではごちゃごちゃ言わない。

好きすぎて社会に適合してない行動を起こすこともあるんだけど、それも劇中の好きパワーでなんとかなっちゃう。そこまで観ている僕たちも許してしまうんです。

当たり前の普通の社会なのに、好きって気持ちでいろんな論理をすっ飛ばして、物語が進んでいく。正統な社会が、序盤の異端とされたブリグズビーベアに支配された社会になっていく。原動力は好きって気持ち。それを心地よく見せられちゃう100分。最高すぎる!

そんな物語を観て興奮している僕も、ブリグズビーベアに支配されているのは間違いない。

まとめ

映画1本観て、好きが最強の世界に支配されるって最高な映画体験。見えてる景色が少し変わって、これからの選択も自ずと変わるでしょう。観てよかったし、今後も観て思い出す作品になりました。

採点 92点

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【感想】アバウト・レイ16歳の決断 に伴う反省

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2018/07/24 DVDにて鑑賞

一番好きな女優エルファニングが主演なので観ました。

あらすじ

トランスジェンダーの主人公レイ。身体は女で心は男。母、レズのおばぁちゃん、その同性パートナーと四人で暮らして居る。

ホルモン療法を始めて転校しようとするが、療法には両親のサインが必要。父は生まれた時から居ない。一緒に暮らす母も、いざレイの決断を前にするとたじろいでしまう。

大人たちはレイの決断に対し、どう行動するのか…

 

感想

「今まで人より自由に生きてきた大人が、子供の自由を許せずに癇癪を起こしまくる90分」でした。なのでタイトルが違う。『アバウトレイの母親、結構年重ねて反省』のほうがしっくりくる。

周りの大人がキレてるだけの90分なのでなかなかにつまらない。

しかもダメな点は、主人公周りにいる人間のバックボーン。母親もおばぁちゃんもはっきり言えば異端寄りの人間。なのにレイの気持ちを全く分かってくれない。そのキャラ設定のせいで逆にストーリーが飲み込めねぇわ。

おばぁちゃんなんてレズで、同性パートナーと同棲してる。なのにレイの気持ちを深層では汲み取ってくれない。分かってくれない。自分を棚に上げてるやん。
お前が「手術せずにレズでいいやん」って言って理解しないのは、過去お前に「男でも愛し合う関係になれるだろ」って言った理解のないバカと同じこと言ってるやん。

「まぁみんな最終的には…」と許したくはない。なぜなら劇中掻き回しすぎだから。90分間手術の是非を主題に登場人物がごたつくだけ、他に面白味ゼロ。全員にイラつくわ。何してんねんずっと。

おーい母親。お前は過去に最低クソ野郎なことしたな。そしてその後の子育ても親に頼って自立せず生きてきたな。なのにそんなことには目を瞑り、子供の決断にだらだら中途半端な姿勢をとり続けた。いちばんお前が子供だな。そんなお子ちゃまの贖罪と成長がこの映画の主題です。なので僕にとっては求めているものと違ってつまらなかったです。

 

まとめ

元々好きなエルファニングが主演じゃなかったら観てなかったので、まぁね…

採点 20点

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【感想】アトミック・ブロンド 姉さん!かっけぇっす!

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2018/07/22 DVDにて鑑賞

あらすじ

冷戦末期、ベルリンの壁崩壊直前の1989年。西側に極秘情報を流そうとしていたMI6の捜査官が殺され、最高機密の極秘リストが紛失してしまう。リストの奪還と、裏切り者の二重スパイを見つけ出すよう命じられたMI6諜報員の主人公ロレーン・ブロートンは、各国のスパイを相手にリストをめぐる争奪戦を繰り広げるが…

 

感想

この監督ならアクションは保証出来ます

本作の監督は『ジョン・ウィック』『デッドプール2 』のデビットリーチ。主演シャーリズセロン演じる女スパイの格闘シーンは良い。パワーではなく技術と機転で勝ってる感じが本当に良い。

1番の盛り上がりは中盤にある。護衛対象が狙撃されマンションに逃げ込むものの、複数人の敵が潜んでおり排除しないといけない。そこから始まる7分ほどの長回し風戦闘シーン。

勝負がずっとギリギリなのよ。やっぱり女性だし、相手はロシアン男戦闘員なので体格差があって、パワーで押し切られて有効打をちょいちょい食らう。しかも1対5ぐらいで1人倒しても次々来る。

少しずつダメージが蓄積して行く様子もビジュアルで分かるし、その結果最後の1人とは途中ヘロヘロで戦闘中なのに間がめっちゃある。お互い倒れて立ち上がるのにギリギリでゆっくり。この華麗ではない戦闘のリアルこそ今作の魅力。

 

入り組んだ話を分かりやすくしたストーリーもまぁまぁ

冷戦下の二重スパイものです。しかしそれ以上に入り組み楽しませてくれる展開を準備してくれてる今作。この手の話は「よく分からん」で終わっちゃうことも多い。『裏切りのサーカス』とか僕の読解力が無さすぎて途中で寝てました。
今作はそんな「難しいの嫌いドンパッチ大好き」な僕でも分かる優しい作り。
その上でスパイがただの駒に過ぎない儚さや無意味さをベルリンの壁崩壊と重ねて表現する奥行きもあります。
ストーリー上のカタルシスがあまり無いので、これだけ上質な戦闘があっても万人には勧められませんが…

 

欠点は少しばかりのタルさ

ちょっと長いかな。妖艶でしゃれてる雰囲気の演出は良いんだけど、少しばかり多い。そこは話止まっちゃうから、テンポおちてだらっとなっちゃう。それでいてストーリーの内容自体が二転三転するため、美味しい部分以外の時間が多かったのが残念。

 

まとめ

手放しで全編面白かったわけじゃないけど、面白い部分あるので観ても損無し。

採点65点

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【感想】セトウツミ やはり映画というハードルが

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2018/07/20

2週間前ぐらいに初めて知った漫画『セトウツミ』1・2巻の面白さが異常で一気にハマりました。映画・ドラマ版があるらしいので観てみました。

あらすじ

河原で男子高校生2人が話すだけの作品。

バリバリのサッカー部だったが、先輩と揉めて退部したセト。学校で居心地の悪さを感じ、塾に行き勉強に励むだけの日々を過ごしていたウツミ。

ウツミが塾に行くまでの隙間1時間半、河原で2人は暇をつぶす。

感想

やはり映画でただの日常は許されない

日常系って何も起こらないから良い訳だけど、映画にするとそれでは観客が映画館に来る意味が無いということでしょう。

今作は原作の漫画に徹底的に忠実に作ってある。原作でも面白い1・2巻を中心に台詞回しも間も、読んでいて脳内に浮かんで笑っちゃってたあれに近いように再現出来てる。

でも物足りん。僕は相当遅れてDVDだけど、DVD入れて映画観るって姿勢にさせられてこれ観たら、面白いけどなんか足らない。映画って姿勢で観ちゃってそこまで笑えなくなっちゃう

先々週初めて読んだときは、人に紹介されふらっとアマゾンで電子版買って、楽な姿勢で自分のペースで物語を進めていった。そんな漫画ってフォーマットでの面白さを、忠実に映画に落とし込んでもそんなに面白くないと、この映画は教えてくれやす。

もちろん普通に会話の内容は面白い。今作での脚本=原作であって、そりゃあ面白くて味わい深い。展開もセリフも面白い。

でもこれ以上テンポあげたら漫才になって映画サイズにならないし、テンポを落としたら間延びしちゃって人に見せられる映像じゃない。

『セトウツミ』を映画にするならってお題に優等生な回答を出しているんだけど、そこに限界を感じさせられました。

まとめ

映画終わってアマプラにあったドラマ版を少し観たら、そちらの方が漫画の面白さが残っていた。フォーマットの相性ってあるね。

ダメ実写化作品どれに対しても言えることを言っただけの感想でした。

採点 50点 (なんせ脚本は面白い)

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